この記事は、平成30年度の宅建試験について、50問それぞれが何の論点を、どんな形で聞いていたかをまとめた「論点の地図」です。問題文・選択肢・正解の番号は載せていません。
問題と正解は、不動産適正取引推進機構の公式サイトで公開されています(不動産適正取引推進機構のトップから「宅建試験」→「宅建試験の問題及び正解番号表」。平成30年度のPDFはこちら)。過去問を解いたあとに、どの論点の記事で復習すればよいかを探す、という使い方を想定しています。
平成30年度は、直近10回(令和7年度〜平成30年度)の中で最も古い回です。法令上の制限の8問の並びが、ほかの9回と1つずれています(問15が国土利用計画法)。古い年度の過去問を分野別に解くときに、番号で分野を取り違えないよう、この記事の表で確かめてください。問題番号と分野の並びの全体は、宅建の問題番号と分野にまとめています。
この回の特徴(数えた事実)
- 分野ごとの問数は、権利関係14問・法令上の制限8問・税・その他8問・宅建業法20問でした(当サイトの数え方。公式の内訳ではありません)。
- 問いの形は、正しいものを選ぶ形が27問、誤っているものを選ぶ形が18問、個数問題が3問、組合せが1問、その他の形が1問でした。
- 個数問題の3問は、すべて宅建業法でした。
- 同じ論点が2問以上出たのは、35条書面(3問)、建築基準法(総合)(2問)、報酬(2問)です。
- 当サイトの分け方で、全40回の中でこの回に初めて主な論点になったのは、事務管理です。
- 合格基準点は50問中37点でした(機構の試験実施概況。合格点の推移は宅建試験の合格点と合格率)。
表の※は、直近10回(令和7年度〜平成30年度)の中で、主な論点としてこの回だけに出た論点です。直近10回は、令和7年度から平成30年度までの10回です(令和2年度と令和3年度は10月と12月の2回ずつ試験があったので、それぞれ2回と数えています)。
この回の50問を、直近10回の出方で分けると
この回の50問を、その論点が直近10回(この回を含む)で何回、主な論点として出たかで分けました。
| 直近10回で出た回 | この回の問数 |
|---|---|
| 10回(指定席) | 25問 |
| 4〜9回 | 20問 |
| 1〜3回 | 5問 |
指定席の論点だけで25問、4回以上まで広げると45問でした。1〜3回の論点の5問は、問3、問5、問7、問9、問28で、このうち4問が問3〜問9の民法(条件・期限、事務管理、債権譲渡、相殺)、1問が問28(業者間取引)でした。
この一覧は、どうやって作ったか
不動産適正取引推進機構が公開している宅建試験の問題(昭和63年度〜令和7年度の40回、2,000問)を、当サイトが1問ずつ読み、主な論点と副の論点に分けて数えました。分け方は当サイトの判断で、公式の分類ではありません。4回分200問を別の担当が読み直し、主な論点の一致は97.5%でした(食い違った問は直してから数えています)。
「主な論点」は、その問が全体として何を聞いているかで1つだけ決めたものです。「副の論点」は、1問の中に別の論点の肢が混ざっているときに、最大2つまで記録したものです。数えたのは問ごとの論点で、1問の中の4つの肢を1つずつ数えてはいません。表の「中に」の後ろは、副の論点です。問いの形は、問題の最後の聞き方で分けました。「違反しないもの」は正しいもの、「最も不適当なもの」は誤っているもの、「〜はいくつあるか」は個数、「〜の組合せ」「全て掲げたもの」は組合せに入れ、4つのどれにも当たらない聞き方は「その他」にしています。論点の名前は当サイトの記事の分け方で、リンク先はその論点を扱う記事です。
権利関係(問1〜問14)
問5の事務管理は、当サイトの集計で全40回の中でこの回に初めて主な論点になりました(事務管理と不当利得の記事)。問3の条件・期限は平成23年度以来、問9の相殺は平成16年度以来の主な論点です。条件・期限と事務管理は、直近10回でこの回だけに主な論点として出ました(条件と期限の記事)。問8は賃貸借で、判決文を読ませる形でした。権利関係の14問のうち10問が、誤っているものを選ぶ形でした。
法令上の制限(問15〜問22)
| 問 | 主な論点 | 問いの形 |
|---|---|---|
| 問15 | 国土利用計画法 | 正しいもの |
| 問16 | 都市計画法(地域地区・都市計画の内容)(中に都市計画の制限・事業) | 誤っているもの |
| 問17 | 開発許可 | 誤っているもの |
| 問18 | 建築基準法(総合)(中に単体規定・防火地域・準防火地域) | 正しいもの |
| 問19 | 建築基準法(総合)(中に高さ制限) | 誤っているもの |
| 問20 | 宅地造成等規制法(当時の名称) | 誤っているもの |
| 問21 | 土地区画整理法 | 正しいもの |
| 問22 | 農地法 | 正しいもの |
この回は、問15が国土利用計画法で、都市計画法から農地法までが1つずつ後ろにずれていました(問16が都市計画法、問22が農地法)。令和元年度以降の9回は、どれも問15が都市計画法、問22が国土利用計画法です。当サイトの集計では、国土利用計画法が問15に来たのは平成21〜24年度・平成28年度・平成30年度で、平成30年度が最後でした。建築基準法の2問(問18・問19)には、単体規定・防火地域と高さ制限が混ざっていました。問20は当時の名前の宅地造成等規制法です。
税・その他(問23〜問25・問46〜問50)
問23は登録免許税(主な論点としては平成26年度以来)、問24は不動産取得税、問25は不動産鑑定評価でした。問46〜問50は、いつもの5分野でした。
宅建業法(問26〜問45)
| 問 | 主な論点 | 問いの形 |
|---|---|---|
| 問26 | 広告 | 正しいもの |
| 問27 | 35条書面(重要事項説明)(中に建物状況調査・媒介契約) | 正しいもの |
| 問28 | ※業者間取引 | 個数 |
| 問29 | 宅建業法(総合)(中に業者間取引・37条書面) | 正しいもの |
| 問30 | 報酬 | 正しいもの |
| 問31 | 報酬 | 正しいもの |
| 問32 | 監督処分・罰則(中に宅建士) | 正しいもの |
| 問33 | 媒介契約(中に建物状況調査) | 正しいもの |
| 問34 | 37条書面 | 組合せ |
| 問35 | 35条書面(重要事項説明)(中に業者間取引) | 正しいもの |
| 問36 | 免許 | 正しいもの |
| 問37 | 8種制限・クーリング・オフ | 個数 |
| 問38 | 8種制限・手付金等の保全措置 | 正しいもの |
| 問39 | 35条書面(重要事項説明) | 誤っているもの |
| 問40 | 業務上の規制 | 個数 |
| 問41 | 宅建業の定義(免許の要否) | その他 |
| 問42 | 宅建士(登録・宅建士証) | 正しいもの |
| 問43 | 営業保証金 | 正しいもの |
| 問44 | 保証協会 | 正しいもの |
| 問45 | 住宅瑕疵担保履行法 | 正しいもの |
35条書面(重要事項説明)が主な論点で3問(問27・問35・問39)、報酬が2問(問30・問31)ありました。問28の業者間取引は、直近10回でこの回だけに主な論点として出たもので、主な論点としては平成23年度以来です(業者間取引の記事)。建物状況調査は、問27(35条書面)と問33(媒介契約)の中に肢として出ました。当サイトの集計では、建物状況調査の肢が出たのはこの回が最初で、制度が施行された平成30年4月1日の年度にあたります(建物状況調査の記事)。個数問題は3問(問28・問37・問40)、問34は組合せ、問41は4つの形のどれにも当たらない聞き方の問でした。誤っているものを選ぶ形は、宅建業法の20問では問39の1問だけです。
前の年度・次の年度と比べて、何が変わったか
| 項目 | 平成30 | 平成29 | 令和元 |
|---|---|---|---|
| 個数問題 | 3問 | 6問 | 6問 |
| うち宅建業法 | 3問 | 6問 | 6問 |
| 組合せ | 1問 | 1問 | 0問 |
| 誤っているもの | 18問 | 16問 | 18問 |
| 正しいもの | 27問 | 26問 | 26問 |
個数問題は3問で、前の平成29年度・次の令和元年度(どちらも6問)の半分でした。直近10回の中でも、個数問題が最も少なかった回です(ほかの9回は4〜11問)。誤っているものを選ぶ形は18問で、前後の年度と大きくは変わりません。平成29年度は直近10回の外の回で、この記事の※の数え方には入っていません。
この一覧の使い方
過去問を1回分解いたら、間違えた問の番号をこの表で引き、論点の記事で条文と考え方を確かめます。同じ論点で間違いが続くなら、その論点はほかの年の問でも当たっておきます。年ごとの一覧は、令和7年度から平成30年度までの10回分を作っています(ひとつ後の回は令和元年度の一覧)。
1回分だけの並びでは、どの論点が毎回出るのかは分かりません。全40回・直近10回で数えた結果は、宅建の出題論点ランキングにまとめています。問題番号と分野の並びが時期によってどう違うかは、宅建の問題番号と分野で数えています。この回の論点を○✕で続けて確かめたいときは、宅建の5分○✕ドリルが使えます。
参考にした公式の情報(2026年10月確認)
- 一般財団法人 不動産適正取引推進機構(宅建試験の実施機関)
- 同「宅建試験の問題及び正解番号表」(昭和63年度〜令和7年度の問題と正解番号表のPDF。当サイトの集計の出典)
- 同「試験概要」(50問・四肢択一式、出題の根拠は試験を行う年度の4月1日現在施行の法令)
- 同「試験実施概況(令和7年度以前10年間)」(合格基準点)
- 同「平成30年度 試験問題と正解番号表」(この一覧の元の問題)
働く人の法律試験ノート