この記事は、平成26年度の宅建試験について、50問それぞれが何の論点を、どんな形で聞いていたかをまとめた「論点の地図」です。問題文・選択肢・正解の番号は載せていません。
問題と正解は、不動産適正取引推進機構の公式サイトで公開されています(不動産適正取引推進機構のトップから「宅建試験」→「宅建試験の問題及び正解番号表」。平成26年度のPDFはこちら)。過去問を解いたあとに、どの論点の記事で復習すればよいかを探す、という使い方を想定しています。
平成26年度は、年度別の一覧(令和7年度〜平成26年度の14回分)の中で最も古い回です。機構の正解番号表の表題は「平成26年度宅地建物取引主任者資格試験正解番号表」で、平成27年度からは「宅地建物取引士資格試験」になっています。法令上の制限の8問は、問15〜問21が今と同じ並びで、問22だけが国土利用計画法ではなく許可権者を聞く問(その他の法令)でした。問題番号と分野の並びの全体は、宅建の問題番号と分野にまとめています。
この回の問題は、試験を行う年度の4月1日に施行されていた法令で作られています。民法は、令和2年4月1日に施行された債権関係の改正の前の条文で、宅地造成等規制法も今の名前(宅地造成及び特定盛土等規制法)になる前です。今の法令で解くと答えが変わる問があるので、古い年度の問を使うときは、宅建の過去問の使い方の改正の表と見比べてください。
この回の特徴(数えた事実)
- 分野ごとの問数は、権利関係14問・法令上の制限8問・税・その他8問・宅建業法20問でした(当サイトの数え方。公式の内訳ではありません)。
- 問いの形は、正しいものを選ぶ形が27問、誤っているものを選ぶ形が13問、個数問題が7問、組合せが2問、その他の形が1問でした。
- 個数問題の7問は、宅建業法が6問(問26・問31・問32・問37・問40・問44)、権利関係が1問(問2)でした。
- 同じ論点が2問以上出たのは、宅建業法(総合)(4問)、35条書面(3問)、民法(総合)(2問)、建築基準法(総合)(2問)です。
- 問4の抵当権の問には根抵当権の肢が混ざっていました。当サイトの集計で、根抵当権が副の論点として記録されたのはこの回だけです(主な論点としては平成23年度が最後)。
- 合格基準点は50問中32点でした(機構の発表。大阪府宅地建物取引士センターが掲載している発表の写しで確認)。
表の※は、直近10回(令和7年度〜平成30年度)で、主な論点として一度も出ていない論点です。直近10回は、令和7年度から平成30年度までの10回です(令和2年度と令和3年度は10月と12月の2回ずつ試験があったので、それぞれ2回と数えています)。平成30年度以降の一覧の※(直近10回でその回だけに出た論点)とは意味が違います。
この回の50問を、直近10回の出方で分けると
この回の50問を、その論点が直近10回(令和7年度〜平成30年度)で何回、主な論点として出たかで分けました。この回は直近10回より前の回なので、いまも出ている論点かどうかを見る表になります。
| 直近10回で出た回 | この回の問数 |
|---|---|
| 10回(指定席) | 22問 |
| 4〜9回 | 21問 |
| 1〜3回 | 6問 |
| 0回 | 1問 |
直近10回で毎回主な論点になっている論点が22問、4回以上まで広げると43問でした。0回の1問は、問22(その他の法令(許可権者))です。1〜3回の6問は、問1・問3(民法(総合))、問5(債権譲渡)、問6(請負)、問8(不法行為)、問28(事務所・案内所等)でした。
この一覧は、どうやって作ったか
不動産適正取引推進機構が公開している宅建試験の問題(昭和63年度〜令和7年度の40回、2,000問)を、当サイトが1問ずつ読み、主な論点と副の論点に分けて数えました。分け方は当サイトの判断で、公式の分類ではありません。4回分200問を別の担当が読み直し、主な論点の一致は97.5%でした(食い違った問は直してから数えています)。
「主な論点」は、その問が全体として何を聞いているかで1つだけ決めたものです。「副の論点」は、1問の中に別の論点の肢が混ざっているときに、最大2つまで記録したものです。数えたのは問ごとの論点で、1問の中の4つの肢を1つずつ数えてはいません。表の「中に」の後ろは、副の論点です。建築基準法や宅建業法の「総合」は、1問の中にいくつもの規定の肢が混ざる問で、中に混ざった論点は副の論点として見ます。問いの形は、問題の最後の聞き方で分けました。「違反しないもの」は正しいもの、「最も不適当なもの」は誤っているもの、「〜はいくつあるか」は個数、「〜の組合せ」「全て掲げたもの」は組合せに入れ、4つのどれにも当たらない聞き方は「その他」にしています。論点の名前は当サイトの記事の分け方で、リンク先はその論点を扱う記事です。法律の名前と制度は、今の記事の名前で書き、当時と違うものは表の中に書き添えました。
権利関係(問1〜問14)
権利関係の14問は、正しいものを選ぶ形が9問、誤っているものを選ぶ形が3問、個数問題が1問、その他の形が1問でした。1問の中に制度が混ざる民法(総合)が2問(問1・問3)ありました。問2の代理は個数問題でした。問5の債権譲渡は、判決文を読ませる形でした。問6の請負には、当時の売主の担保責任(今の契約不適合責任)と不法行為の肢が混ざっていました。
法令上の制限(問15〜問22)
| 問 | 主な論点 | 問いの形 |
|---|---|---|
| 問15 | 都市計画法(地域地区・都市計画の内容)(中に地区計画) | 誤っているもの |
| 問16 | 開発許可 | 組合せ |
| 問17 | 建築基準法(総合)(中に単体規定) | 正しいもの |
| 問18 | 建築基準法(総合)(中に用途制限(用途地域)) | 誤っているもの |
| 問19 | 宅地造成等規制法(当時の名称) | 誤っているもの |
| 問20 | 土地区画整理法 | 正しいもの |
| 問21 | 農地法 | 正しいもの |
| 問22 | ※その他の法令(許可権者)(中に国土利用計画法) | 誤っているもの |
問15が都市計画法、問16が開発許可、問21が農地法、問22が許可権者を聞く問(中に国土利用計画法)でした。問22が許可権者を聞く問だったのは、平成21年度以降の19回で、平成25年度・平成26年度・平成29年度の3回です。問16の開発許可は、組合せの形でした。法令上の制限の8問は、誤っているものを選ぶ形が4問、正しいものを選ぶ形が3問、組合せが1問でした。
税・その他(問23〜問25・問46〜問50)
問23は登録免許税(主な論点としては平成21年度以来)、問24は不動産取得税、問25は地価公示法でした。問46〜問50は、直近10回と同じ5分野です(問48の統計は毎年の数字が変わるため、この表ではリンクしていません)。
宅建業法(問26〜問45)
| 問 | 主な論点 | 問いの形 |
|---|---|---|
| 問26 | 宅建業の定義(免許の要否) | 個数 |
| 問27 | 宅建業法(総合)(中に事務所・案内所等) | 正しいもの |
| 問28 | 事務所・案内所等 | 誤っているもの |
| 問29 | 営業保証金 | 正しいもの |
| 問30 | 宅建業法(総合)(中に広告・未完成物件) | 正しいもの |
| 問31 | 8種制限(総合)(中に担保責任の特約) | 個数 |
| 問32 | 媒介契約 | 個数 |
| 問33 | 8種制限・手付金等の保全措置(中に未完成物件・業者間取引) | 誤っているもの |
| 問34 | 35条書面(重要事項説明) | 正しいもの |
| 問35 | 35条書面(重要事項説明) | 誤っているもの |
| 問36 | 35条書面(重要事項説明) | 正しいもの |
| 問37 | 報酬 | 個数 |
| 問38 | 8種制限・クーリング・オフ | 正しいもの |
| 問39 | 保証協会 | 正しいもの |
| 問40 | 宅建業法(総合)(中に37条書面) | 個数 |
| 問41 | 宅建業法(総合)(中に事務所・案内所等・業務上の規制) | 正しいもの |
| 問42 | 37条書面 | 組合せ |
| 問43 | 業務上の規制 | 正しいもの |
| 問44 | 監督処分・罰則 | 個数 |
| 問45 | 住宅瑕疵担保履行法 | 正しいもの |
宅建業法の20問は、正しいものを選ぶ形が10問、個数問題が6問、誤っているものを選ぶ形が3問、組合せが1問でした。35条書面は問34〜問36の3問が続けて出ていました。1問の中に論点が混ざる宅建業法(総合)が4問(問27・問30・問40・問41)で、中には事務所・案内所等、広告、未完成物件、37条書面、業務上の規制の肢が混ざっていました。問33の手付金等の保全措置には、未完成物件と業者間取引の肢が混ざっていました。
前の年度・次の年度と比べて、何が変わったか
| 項目 | 平成26 | 平成25 | 平成27 |
|---|---|---|---|
| 個数問題 | 7問 | 5問 | 9問 |
| うち宅建業法 | 6問 | 4問 | 8問 |
| 組合せ | 2問 | 3問 | 1問 |
| 誤っているもの | 13問 | 11問 | 16問 |
| 正しいもの | 27問 | 30問 | 23問 |
個数問題は7問で、前の平成25年度(5問)より2問多く、次の平成27年度(9問)より2問少ない回でした。正しいものを選ぶ形は27問で、前の平成25年度(30問)より3問少なく、次の平成27年度(23問)より4問多くなっています。平成25年度の一覧は、このサイトでは作っていません。1回ごとの増減が続くかは、数からは分かりません。
この一覧の使い方
過去問を1回分解いたら、間違えた問の番号をこの表で引き、論点の記事で今の条文と考え方を確かめます。この回の民法などの問は改正前の法令で作られているので、答えを今の条文に当ててから使います。年ごとの一覧は、令和7年度から平成26年度までの14回分を作っています(ひとつ後の回は平成27年度の一覧)。
1回分だけの並びでは、どの論点が毎回出るのかは分かりません。全40回・直近10回で数えた結果は、宅建の出題論点ランキングにまとめています。この回の論点を○✕で続けて確かめたいときは、宅建の5分○✕ドリルが使えます。
参考にした公式の情報(2026年10月確認)
- 一般財団法人 不動産適正取引推進機構(宅建試験の実施機関)
- 同「宅建試験の問題及び正解番号表」(昭和63年度〜令和7年度の問題と正解番号表のPDF。当サイトの集計の出典)
- 同「試験概要」(50問・四肢択一式、出題の根拠は試験を行う年度の4月1日現在施行の法令)
- 同「平成26年度 試験問題と正解番号表」(この一覧の元の問題)
- 一般財団法人 大阪府宅地建物取引士センター 平成26年度の大阪府の試験結果のページ(機構が平成26年12月2日に発表した合否判定基準の写し。合格基準点)
働く人の法律試験ノート