行政書士試験の行政法は、試験研究センター(以下「センター」)が「一般的な法理論、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法及び地方自治法を中心とする」と示している科目です。公開されている令和3年度の問題では、5肢択一式・多肢選択式・記述式のすべてで出ていました。
勉強の順番は、行政手続法→行政不服審査法→行政事件訴訟法→国家賠償法→地方自治法を軸にするのがおすすめです。一般的な法理論は、途中から並行して進めます。この順番は、「役所が処分をする手続→その処分への不服の申立て→裁判→損害の賠償」という流れになっています。前の法律の言葉(「処分」「申請」など)が、後の法律でもそのまま使われるので、理解がつながります。覚えることは、分野ごとに「定義(言葉の意味)」「期間・数字」「要件(どんなときに使えるか)」「似た制度との違い」の4つにしぼれます。
行政法は、どれくらいの重さで、どこから手をつけるか
センターは、科目ごとの問題数を公表していません。当サイトで令和3年度の問題冊子を確かめたところ、5肢択一式の問題8〜26の19問が行政法でした。多肢選択式3問のうち2問、記述式3問のうち1問も行政法です。いずれも当サイトが問題の中身から数えたもので、公式の内訳ではありません。年度によって変わることもあります。それでも、法令等の点の大きな部分を行政法が占めていることは、公開されている問題で確かめられます。
ここから、働きながら独学する人にとっての結論は2つです。1つは、行政法は「捨てる」という選択がない科目だということです。もう1つは、範囲が条文で区切られているので、覚えることを条文ごとに管理しやすいということです。条文の番号と要件を書き出した一覧を作り、その一覧をくり返す勉強が合っています。1年の中で行政法にいつ時間を使うかは、独学の進め方と勉強時間の考え方で扱っています。
行政手続法では何を覚えるか
行政手続法は、役所が処分(しょぶん=法律にもとづいて、役所が一方的に決めること。許可や免許の取消しなど)や行政指導をするときの、手続のルールです。最初に覚えるのは、2条の定義(言葉の意味)です。
- 申請(2条3号):法令にもとづいて、許可や認可などを求める行為です。役所が「認める・認めない」の返事をしなければならないものをいいます。
- 不利益処分(2条4号):法令にもとづいて、特定の人を名あて人(なあてにん=処分を受ける本人)にして、直接、義務を負わせたり、権利を制限したりする処分です。ただし、申請を拒否する処分や、名あて人の同意のもとにすると決められている処分などは除かれます(同号イ〜ニ)。「申請の拒否は『不利益処分』ではない」という点が、ひっかけになりやすいところです。
- 行政指導(2条6号):役所が特定の人に、何かをする・しないように求める指導・勧告・助言などで、処分に当たらないものです。たとえば、市がお店に「営業時間を短くしてください」とお願いするような場面です。
次に、基準と期間について、「義務(しなければならない)か、努力義務(するよう努める)か」を条文の言葉で区別します。ここは、択一式で問われやすい形になっています。審査基準は申請を認めるかどうかの基準、処分基準は不利益処分をするかどうかの基準です。標準処理期間は、申請が届いてから返事をするまでに通常かかる期間の目安です。
| 項目 | 定めること | 公にすること |
|---|---|---|
| 審査基準(5条) | 義務 | 義務(行政上特別の支障があるときを除く) |
| 標準処理期間(6条) | 努力義務 | 定めたときは義務 |
| 処分基準(12条) | 努力義務 | 努力義務 |
そのほかに押さえる条文は、次のとおりです。申請と不利益処分の違いは行政手続法の処分の記事で、身近な例を使って説明しています。
- 理由の提示:申請を拒否する処分は8条、不利益処分は14条です。どちらも、処分と同時に理由を示すのが原則です。処分を書面でするときは、理由も書面で示します。例外の形はちがいます。8条では、要件が数字などの客観的なものさしではっきりしていて、合わないことが明らかなときは、「求めがあったとき」に示せば足ります。14条では、「差し迫った必要がある場合」は、処分のあと相当の期間内に示します。
- 聴聞と弁明の機会の付与(13条1項):どちらも、不利益処分の前に相手の言い分を聞く手続です。聴聞(ちょうもん)は、口で意見を言える、より丁寧な手続です。弁明(べんめい)の機会の付与は、原則として書面で言い分を出す手続です。許可などを取り消すときや、資格や地位を直接うばうときなどは聴聞、それ以外は弁明の機会の付与です。分かれ目は聴聞と弁明の記事でくわしく書いています。
- 行政指導:相手の任意の協力(自分の意思での協力)によってのみ実現されること。従わなかったことを理由に、不利益な扱いをしてはいけないこと(32条)。趣旨・内容・責任者をはっきり示すことと、求められたら書面を渡すこと(35条)。
- 中止等の求めと処分等の求め:申し出ができる人の範囲がちがいます。36条の2は、行政指導の「相手方」が、中止などを求める制度です。対象は、法律に根拠がある、違反を直させるための行政指導です。36条の3は、「何人も(だれでも)」、法令違反を直させるための処分や行政指導をするよう求められる制度です。
- 意見公募手続(39条):役所が命令などのルールを作るとき、広く意見を集める手続です。意見を出せる期間は、公示の日から起算して(数え始めて)30日以上です。
- 地方公共団体の扱い(3条3項・46条):地方公共団体(都道府県や市町村)の機関がすることのうち、次のものには2章〜6章が当てはまりません。根拠が条例・規則にある処分・届出、行政指導、命令などを定める行為です。そのかわり、地方公共団体は、法の趣旨にそった対応をするよう努めなければなりません。
行政不服審査法では何を覚えるか
行政不服審査法は、処分に不服がある人が、裁判ではなく、役所の中で見直しを求める手続です。中心は「審査請求」です。例外として、「再調査の請求」と「再審査請求」があります。流れは審査請求の記事で、身近な例を使って説明しています。
- 種類:処分についての審査請求(2条)と、申請に対する不作為についての審査請求(3条)があります。不作為(ふさくい)とは、申請したのに、役所が何もしないことです。不作為の審査請求ができるのは、法令にもとづいて申請をした人です。
- 審査請求先(4条):原則は、最上級行政庁(いちばん上の役所)です。ただし、処分をした役所(処分庁等)に上級の役所がないときや、処分庁等が主任の大臣などのときは、処分庁等に出します。
- 再調査の請求(5条):法律に定めがあるときだけ、処分をした役所に、もう一度調べ直してもらえます。審査請求をしたときは、再調査の請求はできません。再調査の請求をしたときは、原則として、その決定が出た後でなければ審査請求できません。例外として、請求の日の翌日から3か月を過ぎても決定がないときなどは、審査請求できます。
- 再審査請求(6条):法律に定めがあるときだけできる、2回目の不服申立てです。審査請求の裁決(さいけつ=審査請求への答え)に不服がある人が、原裁決または処分を対象にできます。期間は、原裁決があったことを知った日の翌日から起算して1か月、原裁決があった日の翌日から起算して1年です(62条。正当な理由があるときは例外)。
- 審理員(9条):審査庁(審査請求を受ける役所)が、所属する職員から指名します。審理員が、言い分を聞くなどの審理の手続を行います。処分に関わった人などは、審理員になれません。
- 行政不服審査会への諮問(43条):諮問(しもん)とは、外部の専門の会に意見を聞くことです。審査庁は原則として諮問します。ただし、審査請求人が希望しないと申し出た場合(参加人が反対していないとき)などは、いりません。
期間と執行停止は、行政事件訴訟法と並べて覚えます(次の章の表)。審査請求期間(18条)は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月です。再調査の請求をしたときは、その決定を知った日の翌日から1か月です。また、処分(再調査の請求をしたときは決定)があった日の翌日から起算して1年を過ぎると、できなくなります。どれも、正当な理由があるときは例外です。
裁決では、次の3つを押さえます。1つ目は「事情裁決」(45条3項)です。処分が違法・不当でも、取り消すと公の利益に大きな障害が出る場合に、請求を退けられます。2つ目は、処分庁の上級行政庁でも処分庁でもない審査庁は、処分を「変更」できないことです(46条1項ただし書)。3つ目は、審査請求人に不利益な変更はできないことです(48条)。
行政事件訴訟法では何を覚えるか
行政事件訴訟法は、役所の処分などを裁判で争う手続です。記述式でも問われうる分野です。要件を、条文の言葉で言えるところまで仕上げます。訴えを起こせる条件(処分性・原告適格・訴えの利益)は、取消訴訟の要件の記事で、身近な例を使って説明しています。
- 抗告訴訟の6つの種類(3条2項〜7項):抗告訴訟(こうこくそしょう)とは、役所の処分などに不服を言う裁判です。処分の取消しの訴え、裁決の取消しの訴え、無効等確認の訴え、不作為の違法確認の訴え、義務付けの訴え、差止め(さしとめ)の訴えの6つです。
- 審査請求との関係(8条):審査請求ができる場合でも、すぐに取消訴訟を起こせるのが原則です。法律に「裁決を経た後でなければ提起できない」という定めがあるときだけ、例外です。
- 原告適格(9条):原告適格(げんこくてきかく)とは、訴えを起こせる人の資格です。取消しを求めることについて「法律上の利益を有する者」が、訴えを起こせます。処分の相手以外の人(たとえば近所の住民)については、2項で、判断のときに考えることが決められています。
- 被告(11条1項):被告(訴えられる側)は、処分をした行政庁が所属する国または公共団体です。たとえば市長がした処分なら、被告は市長ではなく市です。行政庁そのものではない点に注意します。
- 原処分主義(10条2項):処分の取消訴訟と、裁決の取消訴訟の両方を起こせるときのルールです。裁決の取消訴訟では、もとの処分が違法だという理由は使えません。処分の違法は、処分の取消訴訟で争います。
- 義務付け・差止め:義務付けの訴えは「処分をしなさい」と命じてもらう裁判、差止めの訴えは「処分をしてはいけない」と命じてもらう裁判です。非申請型の義務付け(37条の2)は、「重大な損害を生ずるおそれ」と「他に適当な方法がない」ことが要件です。申請型(37条の3)は、ほかの訴えと一緒に起こします。役所が何もしないなら不作為の違法確認の訴え、拒否処分なら取消訴訟または無効等確認の訴えを、併合して(一緒に)提起します。差止め(37条の4)は、「重大な損害を生ずるおそれ」が要件で、他に適当な方法があるときはできません。仮の義務付け・仮の差止め(37条の5)は、「償うことのできない損害を避けるため緊急の必要」と「本案について理由があるとみえる」ことが要件です。裁判中に止めてもらう仕組みは、執行停止と仮の救済の記事でまとめています。
- 事情判決(31条):処分が違法でも、取り消すと公の利益に大きな障害が出る場合などには、請求を退けられます。ただし、判決の主文(結論の部分)で、処分が違法であることを宣言しなければなりません。
行政不服審査法と並べると、違いがはっきりします。たとえば、飲食店の営業許可を取り消されたさくらさんがいるとします。さくらさんが役所の中で見直しを求めるなら、取消しを知った日の翌日から3か月以内に審査請求をします。裁判で争うなら、知った日から6箇月以内に取消訴訟を起こします。
| 比べる点 | 審査請求(行審法) | 取消訴訟(行訴法) |
|---|---|---|
| 知った時からの期間 | 知った日の翌日から3か月(18条1項) | 知った日から6箇月(14条1項) |
| 処分の時からの期間 | 処分の日の翌日から1年(18条2項) | 処分の日から1年(14条2項) |
| 職権の執行停止 | 上級行政庁・処分庁の審査庁はできる(25条2項) | できない。申立てが必要(25条2項) |
| 違法でも棄却 | 事情裁決(45条3項) | 事情判決(31条) |
表の「職権」とは、申し立てがなくても役所が自分の判断ですることです。「執行停止」とは、処分の効力などを一時的に止めることです。どちらの手続も、起こしただけでは処分の効力・執行・手続の続行は止まらないのが原則です(行審法25条1項、行訴法25条1項)。審査請求をしたあとに取消訴訟を起こすときの期間は、裁決があったことを知った日から6箇月、裁決の日から1年になります(14条3項)。
国家賠償法では何を覚えるか
国家賠償法は、全部で6条の短い法律です。条文が少ないので、全部の条の要件を言えるようにしておきます。くわしくは国家賠償法の記事で、身近な例を使って説明しています。
- 1条1項:公務員が仕事をするうえで、違法に他人に損害を与えたときは、国または公共団体が賠償します。対象は、公権力の行使(国や市が、役所としての権限を使って行う仕事)に当たる公務員です。また、わざと(故意)か、不注意(過失)による損害であることが必要です。
- 1条2項:公務員に故意または重大な過失があったときに限り、国または公共団体は、その公務員に求償(きゅうしょう=払ったお金を返すよう求めること)できます。
- 2条1項:道路、河川その他の公の営造物(えいぞうぶつ=国や市が管理する道路・建物など)についての賠償です。その設置や管理に瑕疵(かし=欠陥)があって、他人に損害が出たときに使います。条文に「故意又は過失」の言葉はありません。
- 3条:公務員を選んで監督する者や、営造物を設置・管理する者と、費用を負担する者がちがうときは、費用を負担する者も賠償する責任を負います。
- 4条〜6条:この法律に定めがないことは、民法によります(4条)。民法以外の法律に別の定めがあれば、それによります(5条)。被害者が外国人のときは、相互の保証(その人の国でも日本人が同じように賠償を受けられること)があるときに限って、この法律が使われます(6条)。
民法715条(使用者責任=従業員が起こした損害について会社が負う責任)と比べると、違いが覚えやすくなります。715条1項ただし書には、会社などが、人を選ぶときや監督するときに十分注意していた場合に、責任をまぬがれる定めがあります。国家賠償法1条には、そのような定めはありません。また、715条3項は、会社から従業員への求償を「妨げない」とだけ定めています。一方、国家賠償法1条2項は、求償できる場合を故意・重大な過失に限っています。
地方自治法では何を覚えるか
地方自治法は、条文の数が多い法律です。全部を読もうとしないでください。住民が使う制度(直接請求・住民監査請求・住民訴訟)と、条例のルールにしぼると、覚えることが限られます。直接請求は、住民が署名を集めて、条例づくりや議会の解散などを求める制度です。くわしくは直接請求と住民監査請求・住民訴訟の記事で説明しています。
| 制度 | 必要な署名 | 請求先 |
|---|---|---|
| 条例の制定改廃請求(74条) | 選挙権者の50分の1以上 | 長 |
| 事務の監査請求(75条) | 選挙権者の50分の1以上 | 監査委員 |
| 議会の解散請求(76条) | 原則3分の1以上 | 選挙管理委員会 |
| 住民監査請求(242条) | 不要(住民が請求) | 監査委員 |
- 条例の制定改廃請求(74条):条例を作る・変える・なくすことを求める制度です。地方税の課税・徴収や、分担金・使用料・手数料の徴収に関する条例は、対象になりません。長(知事や市長)は、受け取った日から20日以内に議会を開き、意見を付けて議会にかけます。
- 議会の解散請求(76条):選挙権者の総数が40万をこえる場合は、必要な署名の数の計算に特例があります。
- 住民監査請求(242条):違法または不当な公金の支出などについて、住民が監査委員に、監査と必要な対応を求めます。行為のあった日、または終わった日から1年を過ぎると、できません(正当な理由があるときは例外)。監査委員は、請求の日から60日以内に、監査・勧告を行います。
- 住民訴訟(242条の2):住民監査請求をした住民だけが起こせる裁判です(先に監査請求をしておく必要がある、という意味で「監査請求の前置」といいます)。請求の種類は4つです。裁判を起こせる期間は、どれも30日以内です。いつから数えるかは、監査結果の通知を受けた日など、場合ごとにちがいます。
- 条例(14条):住民に義務を負わせたり、権利を制限したりするには、法令に特別の定めがある場合を除いて、条例で決めます(2項)。条例には、2年以下の拘禁刑、100万円以下の罰金、拘留、科料、没収または5万円以下の過料を科す規定を置けます(3項)。
ひっかけの型は、「事務の監査請求」と「住民監査請求」の取りちがえです。どちらも監査委員に請求します。でも、事務の監査請求は、50分の1以上の署名が必要な直接請求です。住民監査請求は、住民なら1人でもできます(242条1項に署名の要件はありません)。たとえば、市の住民ゆうとさんが、市のお金の使い方がおかしいと思ったとします。ゆうとさんは、署名を集めなくても、1人で住民監査請求ができます。住民訴訟につながるのは、住民監査請求のほうです。
一般的な法理論では何を覚えるか
一般的な法理論は、行政法全体に共通する考え方を扱う分野です。たとえば、行政行為(処分)の効力、瑕疵(欠陥)、取消しと撤回(てっかい)です。附款(ふかん=処分に付ける条件など)、行政立法、行政契約、行政上の強制執行なども扱います。まとまった条文がないので、判例(はんれい=裁判所が過去に出した判断)と教科書の説明が中心になります。処分の効力や取消しと撤回の違いは、行政行為の記事で、身近な例を使って説明しています。
その中で条文があるのが、行政上の強制執行の一つである代執行(だいしっこう)です。代執行とは、義務を果たさない人の代わりに、役所が自分で(またはほかの人にさせて)その行為をし、費用を本人から取る仕組みです。行政代執行法2条は、代執行ができる場合を次のように決めています。まず、法律(法律の委任に基く命令、規則及び条例を含む)で直接命じられた行為か、法律にもとづいて役所が命じた行為であることです。そのうち、他人が代わりにできる行為が、果たされていない場合です。さらに、ほかの方法で果たさせるのが難しく、そのまま放っておくことが公益に大きく反すると認められるときです。手続は、文書による戒告(かいこく=前もっての警告)(3条1項)、代執行令書による通知(3条2項)の順です。非常の場合や、危険がさし迫っていて手続をとる時間がないときは、省けます(3条3項)。
判例を覚えるときは、事件の名前より、「何が争われ、どの要件についてどう判断したか」を整理します。そして、行政手続法・行政事件訴訟法の条文と結びつけます。たとえば、原告適格の判例なら、行政事件訴訟法9条2項の考えることのリストと並べて読みます。処分性(訴えの対象になるか)の判例なら、3条2項の「処分その他公権力の行使に当たる行為」と並べて読みます。判例を学ぶ分野でも、出発点は条文です。
似た制度を混同しないための覚え方
行政法の択一式で点を落としやすいのは、知らない知識より、似た制度の取りちがえです。当サイトでは、次の4つの軸で一覧を作ることをすすめています。
- 期間と起算点(いつから数えるか):3か月(審査請求)と6箇月(取消訴訟)、1か月(再調査の決定後の審査請求、再審査請求)、30日以上(意見公募)、1年(住民監査請求)、30日以内(住民訴訟)。「翌日から起算」と書かれているかどうかも、条文で確かめます。
- 義務か努力義務か:審査基準と処分基準、標準処理期間、地方公共団体の対応(46条は努力義務)。
- 誰ができるか:行政指導の「相手方」(36条の2)と「何人も」(36条の3)、法律上の利益を有する者(行訴法9条)、住民監査請求をした住民(242条の2)。
- 申立てか職権か:審査庁の執行停止(上級行政庁・処分庁は職権でもできる)と、裁判所の執行停止(申立てが必要)。
この一覧は、多肢選択式の「似た言葉の組」を見ぬく練習にもなります。多肢選択式の解き方は多肢選択式の記事で、行政法の条文を使った自作の例題とあわせて説明しています。行政事件訴訟法の要件を40字で書く練習には、記述式の書き方の例題2が参考になります。
行政法と並んで点の大きい科目が、民法です。民法は範囲が広いので、優先順位を先に決めてから始めると、迷いが減ります。民法の勉強法で、どこから固めるかと、令和8年度の範囲に入る改正を確かめてみてください。
参考にした公式の情報(2026年10月確認)
条文は、令和8年度試験の出題の基準日である令和8年4月1日の時点で施行されている内容を、e-Gov法令検索で確かめています。
- 行政書士試験研究センター「令和8年度 試験案内」(試験科目・出題の基準日):https://gyosei-shiken.or.jp/pdf/r8sample.pdf
- 同「過去の試験問題と正解」:https://gyosei-shiken.or.jp/doc/exam/index.html
- e-Gov法令検索「行政手続法」:https://laws.e-gov.go.jp/law/405AC0000000088
- e-Gov法令検索「行政不服審査法」:https://laws.e-gov.go.jp/law/426AC0000000068
- e-Gov法令検索「行政事件訴訟法」:https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000139
- e-Gov法令検索「国家賠償法」:https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000125
- e-Gov法令検索「地方自治法」:https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000067
- e-Gov法令検索「行政代執行法」:https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000043
- e-Gov法令検索「民法」(715条):https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089
働く人の法律試験ノート