宅建の税・その他の一問一答:税・価格・免除5問の○✕20問

宅建の税・その他を、このサイトのオリジナル問題20問で確かめます。○が10問、✕が10問です。過去問の文は使っていません。

税の選択肢は、次の5つのどれかを入れ替えると、まちがいの文を作れます。税率、課税標準(税率をかける元の金額)、免税点(この額に届かなければ課税しない線)、納税義務者(だれが納めるか)、特例の要件です。各問の答えに、どれを入れ替えた問題か(○の問題は、何を確かめる問題か)を[ ]で付けました。価格の評定(地価公示・鑑定評価)と、5問免除の範囲(住宅金融支援機構・表示規約・建物)も入れています。

数字は令和8年4月1日時点の条文で確かめています。期限のある特例は、問題文に「令和8年4月1日現在の法令による」と書き、期限そのものは問いません。

この20問の使い方

  1. 答えの段落を隠して問題文だけを読み、○か✕かと、[ ]に入る言葉(税率・課税標準など)を決める。
  2. 答えを見て、○✕と[ ]の両方が合っていれば○、片方だけなら△を付ける。
  3. ✕と△の問題は、[ ]の種類ごとに集める。同じ種類が続いたら、その種類の表(下の一覧)を覚え直す。

4つの税の数字は、不動産の税金(不動産取得税・固定資産税)と印紙税と登録免許税の記事にまとめています。

不動産取得税と固定資産税の8問

問1(このサイトのオリジナル問題)
Aは、令和8年5月に売買で土地を取得した。その土地の不動産取得税の課税標準となるべき額は15万円である。この場合、Aに不動産取得税は課されない。

答え:○ [免税点]○です。令和8年4月1日以後の取得では、土地の免税点は16万円です(地方税法73条の15の2第1項)。15万円は16万円に満たないので課税されません。改正前の土地の免税点は10万円だったので、古い数字で覚えていると✕を選びます。家屋は、建築が1戸66万円、それ以外の取得が1戸34万円です。

問2(このサイトのオリジナル問題)
Bは、相続人ではないが、亡くなったCの遺言によって、Cの土地を特定の財産として遺贈された。遺言による取得なので、Bに不動産取得税は課されない。

答え:✕ [非課税の範囲]✕です。不動産取得税が課されないのは、相続による取得で、包括遺贈と「相続人に対してなされた遺贈」をふくみます(73条の7第1号)。正しくは、相続人でないBへの特定の財産の遺贈はこれに当たらず、課税されます。法人の合併などによる取得の非課税(同条2号)とあわせて、範囲を広げた取り違えに注意します。

問3(このサイトのオリジナル問題)
株式会社Dが、人に貸すためのアパート(各戸の床面積は45平方メートル)を新築した。Dは法人で、自分で住むわけではないが、新築住宅の課税標準から1,200万円を控除する特例の対象となりうる。(令和8年4月1日施行の条文による)

答え:○ [特例の要件]○です。新築住宅の1,200万円控除(73条の14第1項)には、「個人」「自分で住む」という要件がありません。床面積は、令和8年4月1日時点の施行令で40平方メートル以上240平方メートル以下で、共同住宅は1戸ごとに見ます(施行令37条の16)。「個人が自分で住む」が要件になるのは中古住宅の控除(73条の14第3項)で、それと取り違えると✕を選びます。

問4(このサイトのオリジナル問題)
Eは、固定資産課税台帳に価格が1,000万円と登録されている土地を、知人から800万円で買った。この場合、Eの不動産取得税の課税標準は、実際の売買代金の800万円である。

答え:✕ [課税標準]✕です。課税標準は「不動産を取得した時における不動産の価格」で、固定資産課税台帳に価格が登録されている不動産は、その価格によって決めます(73条の13第1項、73条の21第1項)。正しくは1,000万円がもとになります(宅地などの特例があれば、そのあとで適用します)。登録免許税の課税標準も、売買代金ではなく台帳の価格がもとになる点で同じです。

問5(このサイトのオリジナル問題)
Fが所有する土地に、Gのための質権が設定されている。この土地の固定資産税は、所有者Fではなく、質権者Gに課される。

答え:○ [納税義務者]○です。固定資産税は所有者に課すのが原則ですが、質権の目的である土地と、存続期間が100年より長い地上権の目的である土地は、質権者・地上権者に課します(地方税法343条1項)。「固定資産税は1月1日の所有者」とだけ覚えていると、✕を選びます。

問6(このサイトのオリジナル問題)
Hが住む一戸建て(住宅1戸)の敷地は300平方メートルである。この住宅用地は、敷地全体の固定資産税の課税標準が、価格の6分の1になる。

答え:✕ [課税標準の特例の範囲]✕です。住宅用地の課税標準は価格の3分の1で、そのうち住宅1戸あたり200平方メートル以下の部分(小規模住宅用地)だけが6分の1です(349条の3の2第1項・2項)。正しくは、200平方メートルの部分が6分の1、残りの100平方メートルが3分の1です。「住宅用地は6分の1」と、範囲を落とした肢です。

問7(このサイトのオリジナル問題)
Iが同じ市の中に所有する家屋は1棟だけで、その固定資産税の課税標準となるべき額は18万円である。この場合、Iに家屋の固定資産税は課されない(市の条例で別の定めはないものとする)。

答え:○ [免税点]○です。固定資産税の免税点は、同じ人が同じ市町村に持つものの課税標準の合計で、土地30万円、家屋20万円、償却資産150万円です(351条)。18万円は20万円に満たないので課税されません。不動産取得税の家屋の免税点(建築66万円・そのほか34万円)と混ぜると迷います。なお、財政上の特別の必要があれば、市町村の条例で免税点より低い額でも課税できます(351条ただし書)。

問8(このサイトのオリジナル問題)
Jが新築した床面積150平方メートルの一戸建て住宅(中高層耐火建築物ではない)は、新たに固定資産税が課される年度から3年度分、150平方メートル全体に係る税額の2分の1が減額される。(令和8年4月1日現在の法令による)

答え:✕ [特例の範囲]✕です。新築住宅の減額は、3年度分(中高層耐火建築物は5年度分)、税額の2分の1です(地方税法附則15条の6)。正しくは、減額の対象は居住部分の床面積120平方メートル分までで、150平方メートルのうち120平方メートル分に限られます(地方税法施行令附則12条4項)。「3年度分・2分の1」は合っていて、面積の上限だけを落とした肢です。

印紙税と登録免許税の4問

問9(このサイトのオリジナル問題)
Kは、設備のない更地を駐車場用として会社に貸すため、返してもらわない権利金50万円と、月額の地代を書いた土地の賃貸借の契約書を作った。この契約書の印紙税の記載金額は50万円である。

答え:○ [課税標準(記載金額)]○です。土地の賃借権の設定の契約書(印紙税法別表第一第1号の2文書)の記載金額は、後で返さない権利金などの額で、地代は入りません(国税庁 No.7107)。地代の月額に月数をかけた額と考えると✕を選びます。なお、車庫や駐車場の一定の場所を使う契約書は、土地の賃貸借ではないので課税されません(同)。

問10(このサイトのオリジナル問題)
会社員のLは、自分が住んでいた家を5,000万円で売り、代金を受け取った領収書を作って買主に渡した。記載された受取金額が5万円以上なので、この領収書には印紙税が課される。

答え:✕ [非課税の範囲]✕です。金銭の受取書は、記載された受取金額が5万円未満のものに加えて、営業に関しないものも非課税です(印紙税法別表第一第17号の非課税物件)。国税庁は、商人でない個人の行為は営業に当たらないとしています(No.7105)。正しくは、会社員が自宅を売った領収書には印紙税はかかりません。5万円の線だけで判断した取り違えです。

問11(このサイトのオリジナル問題)
Mが、亡くなった父から相続した土地について所有権の移転登記を受ける。この登記の登録免許税の税率は1,000分の4で、売買による所有権の移転登記の税率(本則1,000分の20)より低い。

答え:○ [税率]○です。所有権の移転登記の税率は、原因によって変わります。相続や法人の合併による移転は1,000分の4、売買や贈与などによる移転は本則1,000分の20です(登録免許税法別表第一第1号(二)、国税庁 No.7191)。土地の売買による移転の軽減(1,000分の15)は売買だけの特例で、相続には関係ありません。

問12(このサイトのオリジナル問題)
株式会社Nが、社宅にするため中古住宅(床面積70平方メートル)を買い、取得から1か月後に所有権の移転登記を受ける。この登記には、住宅用家屋の軽減税率(1,000分の3)が適用される。(令和8年4月1日現在の法令による)

答え:✕ [特例の要件]✕です。住宅用家屋の所有権の移転登記の軽減は、「個人が」住宅用家屋を取得して「当該個人の居住の用に供した場合」に限られます(租税特別措置法73条)。正しくは、法人の社宅には使えず、本則の1,000分の20です。不動産取得税の新築住宅の控除(法人でも使える)と取り違えた肢です。

譲渡所得の3問

問13(このサイトのオリジナル問題)
Oは、4年前に買って住み続けてきた自宅を、親族ではない第三者に売った。所有期間が10年以下でも、ほかの要件を満たせば、居住用財産の3,000万円特別控除を受けられる。(令和8年4月1日現在の法令による)

答え:○ [特例の要件]○です。居住用財産の3,000万円特別控除(租税特別措置法35条)には、所有期間の要件がありません。10年超の所有が要件なのは、軽減税率の特例(31条の3)と、買換えの特例(36条の2)です。「マイホームの特例はどれも10年超」とまとめて覚えると✕を選びます。なお、所有5年以下の短期なら、控除後のもうけには短期の税率がかかります。

問14(このサイトのオリジナル問題)
Pは、令和2年7月1日に取得した土地を、令和7年9月1日に売った。売った日には取得から5年を超えているので、この売却による所得は長期譲渡所得となる。

答え:✕ [税率の区分の基準日]✕です。長期か短期かは、売った年の1月1日における所有期間が5年を超えるかで判断します(租税特別措置法31条1項)。正しくは、令和7年1月1日の時点では4年6か月なので、短期譲渡所得です。「売った日」で数えた取り違えです。長期なら所得税15%、短期なら30%と、税率が変わります。

問15(このサイトのオリジナル問題)
Qは、12年住んだ自宅(家屋も敷地も所有期間10年超)を売った。この売却について、居住用財産の3,000万円特別控除と、軽減税率の特例は、要件を満たせば重ねて受けることができる。(令和8年4月1日現在の法令による)

答え:○ [特例の組み合わせ]○です。国税庁は、3,000万円の特別控除の特例と軽減税率の特例は重ねて受けられるとしています(No.3305)。3,000万円を引いて残ったもうけに、6,000万円以下の部分は所得税10%などの軽い税率をかけます(31条の3)。重ねて受けられないのは、3,000万円控除と買換えの特例の組み合わせです。

地価公示・住宅金融支援機構・表示・建物の5問

問16(このサイトのオリジナル問題)
土地鑑定委員会は、公示区域内の標準地について、毎年1回、1人の不動産鑑定士の鑑定評価を求め、その結果を審査して、正常な価格を判定し公示する。

答え:✕ [人数]✕です。正しくは「二人以上の不動産鑑定士の鑑定評価」を求めます(地価公示法2条1項)。標準地を選ぶのも土地鑑定委員会です(3条)。毎年1回・土地鑑定委員会・正常な価格は合っていて、鑑定士の人数だけを入れ替えた肢です。

問17(このサイトのオリジナル問題)
県が、土地収用法で土地を収用できる道路事業のため、公示区域内の土地を買い取る。この場合、県はその土地の取得価格を定めるとき、公示価格を規準としなければならない。

答え:○ [義務の強さ]○です。土地収用法などで土地を収用できる事業を行う者が、公示区域内の土地を事業のために取得するときは、取得価格を定めるにあたり公示価格を規準としなければなりません(地価公示法9条)。一般の土地の取引をする人は、公示価格を指標として取引するよう努める(1条の2)だけです。「公示価格はただの目安」とだけ覚えていると✕を選びます。

問18(このサイトのオリジナル問題)
独立行政法人住宅金融支援機構は、地震などの災害で被害を受けた建物(被災建築物)の補修に必要な資金の貸付けを、業務として行う。

答え:○ [業務の範囲]○です。機構の業務の中心は金融機関の住宅ローン債権の譲受け(証券化。機構法13条1項1号)ですが、災害復興建築物の建設・購入や、被災建築物の補修に必要な資金の貸付けも業務です(同項5号)。マンションの共用部分の改良資金の貸付け(同項7号)もあります。「機構は自分では貸さない」と考えると✕を選びます。

問19(このサイトのオリジナル問題)
宅建業者Rが広告するマンションは、建築工事の完了から1年6か月たっているが、まだだれも住んだことがない。この物件は「新築」と表示できる。

答え:✕ [表示の基準の数字]✕です。不動産の表示に関する公正競争規約18条1項は、「新築」を「建築工事完了後1年未満であって、居住の用に供されたことがないもの」としています。正しくは、1年6か月たっていれば、未使用でも「新築」とは表示できません。未使用であることだけを見て、期間の要件を落とした肢です。

問20(このサイトのオリジナル問題)
1つの建物で、べた基礎と杭基礎のように異なる構造方法による基礎を併用することは、国土交通大臣が定める基準による構造計算で安全が確かめられた場合でも、認められない。

答え:✕ [例外の有無]✕です。建築基準法施行令38条2項は、異なる構造方法による基礎の併用を禁止しています。ただし、正しくは、大臣が定める基準にしたがった構造計算で構造耐力上安全であることが確かめられた場合は、この規定は適用されません(同条4項)。原則だけを覚えて、例外を消した肢です。

まちがえた問題の種類を一覧で見る

入れ替えの種類問覚え直すもの
免税点・非課税の範囲1・2・7・10税ごとの免税点の表、非課税になる取得・文書
課税標準とその特例4・6・8・9台帳の価格、住宅用地の3分の1と6分の1、120㎡、記載金額
納税義務者・税率5・11・14質権者・地上権者、登記の原因ごとの税率、1月1日の基準
特例の要件と組み合わせ3・12・13・15個人か法人か、自分で住むか、所有期間、併用の可否
価格・機構・表示・建物16〜20人数、規準と指標、業務の号、新築の定義、例外
  • 免税点の型で落とした人は、不動産取得税と固定資産税の免税点を、土地・家屋の2行で並べた表を白紙から埋め直します。
  • 特例の要件の型で落とした人は、特例ごとに「個人か」「自分で住むか」「何年か」「何㎡か」の4列の表を作ります。
  • 価格・機構・表示の型は、それぞれの記事の「まちがえやすい」の節を読み直します。

まとめ

  • 税の肢は、税率・課税標準・免税点・納税義務者・特例の要件の入れ替え。答える前に[ ]を決める。
  • 不動産取得税の免税点は令和8年4月1日以後の取得から土地16万円・建築66万円・そのほか34万円。固定資産税は土地30万円・家屋20万円。
  • 不動産取得税の新築住宅の控除は法人・貸家でも使える。登録免許税の住宅用家屋の軽減は個人が自分で住むときだけ。
  • 3,000万円控除には所有期間の要件がない。長期・短期は売った年の1月1日で判断。3,000万円控除と軽減税率は重ねて使える。
  • 地価公示は2人以上の鑑定士、収用できる事業者は公示価格を規準にする義務。新築の表示は完了後1年未満で未使用。

この分野の○✕は、このサイトの宅建の5分○✕ドリルの「税・その他」で続けて解けます。この記事の20問とは別のオリジナルの肢で、1回10問ずつ、✕と△が日をおいて戻ってくる作りです。

次に読むなら、宅建の税・その他の勉強法がおすすめです。この記事でまちがえた種類が多かった税に、どれだけ時間を回すかを決めるのに使えます。譲渡所得の3問で迷った人は、住宅ローン控除をわかりやすくで、売る側と買う側の特例の組み合わせも確かめてください。

参考にした公式の情報(2026年10月確認)

条文は、e-Gov法令API(v2)で令和8年4月1日時点(asof=2026-04-01)の版を指定して確かめました。期限のある特例は、令和8年4月1日現在の法令によります。

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