令和8年度の行政書士試験は、11月8日(日)午後1時から午後4時までです。試験室には午前11時50分から入れます。午後0時20分までに、自分の受験番号の席に着きます。持ち物の中心は次の4つです。受験票(令和8年度は茶色)、BかHBの黒鉛筆またはシャープペンシル、プラスチック消しゴム、腕時計か懐中時計(かいちゅうどけい)1個。試験室に時計はありません。
時間配分は「3時間で60問」から逆に考えます。最初に、見直しの時間を取っておくのが出発点です。解く順番に決まった正解はありません。この記事の4つの型から選び、本番の前に一度、3時間通しで試してください。
当日は何時に何があるのか
試験案内と「試験当日についてのFAQ(よくある質問)」に書かれた時刻を並べると、次のとおりです。
| 時刻 | 何があるか |
|---|---|
| 11:50 | 試験室に入れるようになる |
| 12:20 | この時刻までに試験室に入って席に着く |
| 12:30 | 受験の注意の説明 |
| 13:00 | 試験開始 |
| 13:30 | これを過ぎると受験できない |
| 〜14:30 | 開始からここまでは外に出られない |
| 15:50〜16:00 | 終わる前の10分間は外に出られない |
| 16:00 | 試験終了 |
| 〜16:15 | 問題用紙は試験室で受け取る(過ぎると受け取れないことがある) |
外に出られない時間に出ると、受験をやめた(放棄した)ものとみなされます。FAQによると、欠席と同じ扱いになり、合否決定通知書(合否を知らせる書類)も送られません。遅刻は、試験開始から30分までなら入室して受験できます。それより後は受験できません。トイレや体調不良でどうしても必要なときは、試験監督員に合図をして指示に従います。
試験場には、弁当などを食べる場所がありません。昼食は済ませてから来るよう案内されています。午前11時50分の入室に合わせるなら、昼食はその前に取ることになります。
持ち物と、机の上に置けるもの
試験案内とFAQでは、試験中に机の上に置けるのは次のものだけです。
- 受験票(受験票に書かれた試験場でしか受験できません)
- BかHBの黒鉛筆またはシャープペンシル、プラスチック消しゴム(砂消しゴムはだめ)、問題用紙に使う蛍光ペン。筆記具・消しゴム・蛍光ペンは何本でも置けます。
- 腕時計または懐中時計1個(計算や通信ができるものはだめ。置時計も使えません)
- 鉛筆削り(削りくずが中にたまるもの。電動はだめ)、マスク、ハンカチ、ポケットティッシュ、目薬、点鼻薬
試験案内には、ほかの持ち物も挙がっています。試験場は土足厳禁(どそくげんきん=靴のまま入れない)なので、上履きと、靴を入れる袋を持っていきます。荷物を床に直接置きたくない人は、カバンや衣類を入れる透明なビニール袋を自分で用意します。膝掛けや座布団は使えますが、当日に試験監督員の許可がいります。マスクは着けたまま受験できます。本人確認を求められたら、そのときだけ外します。
やってはいけないこと
- 電子機器:携帯電話、スマートウォッチ、スマートグラスなどは、すべて使えません。電源を切り、配られる封筒に入れてカバンにしまい、足元に置きます。使うと不正行為とみなされます。携帯電話や腕時計の着信音・アラーム・振動が鳴った場合も同じです。受験を中止させられ、退場になることがあります。腕時計のアラームも、前もって切っておきます。
- 飲食:許可された場合をのぞき、試験中は飲んだり食べたりできません。飲み物を机に置くこともできません。持病の薬を飲むために水が必要な人は、受験の申込みの前にセンターへ相談するよう案内されています。許可がなければ飲めません。
- 帽子・耳栓:帽子(フードもふくむ)と耳栓は使えません。病気などで頭を覆う必要がある人は、受験の申込みの前にセンターへ相談します。めがねは、前もって申し出なくても使えます。受験願書の顔写真は、試験で着けるめがねをかけて撮るよう案内されています。
- 問題用紙・答案用紙の持ち出し:試験の途中で外に出るとき、問題や答案用紙を試験室から持ち出すと失格です。答案用紙は、試験が終わったあとも持ち帰れません。
答案用紙の氏名・生年月日・受験番号も大事です。正しく書いたりマークしたりしていないと、採点されません。試験案内では、その場合は欠席とみなされ、合否通知書も送られないとされています。解き始める前に、ここだけは落ち着いて確かめます。受験票は10月19日(月)に発送される予定です。10月26日(月)を過ぎても届かなければ、センターに連絡します。10月30日(金)までに連絡すれば、作り直した受験票が送られてきます。それより後の連絡だと、試験当日に試験場で作り直しの手続(てつづき)をします。このときは運転免許証などの本人確認書類がいります。日程と受験票の扱いは試験日程の記事にまとめています。
試験場で気をつけること(愛知県で受ける場合も)
試験案内では、試験場について次のように案内されています。
- 駐車場・駐輪場はないので、電車やバスで行く。車での送り迎えも禁止。
- 試験場は禁煙で、まわりでもたばこは控える。子どもを預ける場所や待つ場所はなく、付き添いの人は入れない。
- ゴミ箱はないので、ゴミはすべて持ち帰る。カバンや衣類は席の足元に置く。大きな荷物の置き場はない。
愛知県の試験場は、センターの試験場一覧では名城大学 天白キャンパス(名古屋市天白区塩釜口1-501)です。ただし、センターは試験場の下見と、試験場への直接の問い合わせをしないよう強く求めています。行き方は、受験票と公式の試験場一覧、電車やバスの案内で調べます。キャンパスには立ち入らないでください。試験場についての質問は、センターの試験専用照会ダイヤル(03-3263-7700)にします。
3時間で60問をどう配分するか
試験時間は180分で、問題は60問です。令和7年度の実績では、内訳は次のとおりでした。5肢択一式(ごしたくいつしき=5つの中から1つ選ぶ問題)54問、多肢選択式(たしせんたくしき=文の空欄に合う語句を選ぶ問題)3問、記述式(40字程度で答えを書く問題)3問です。単純に割ると1問3分です。ただ、多肢選択式と記述式は1問の中で考えることが多く、3分では足りない人もいます。そこで、割り算の順番を変えて考えます。
- 最後に残す時間を決める:マークの漏れやずれを確かめ、迷った問題を見直す時間です。
- 記述式3問の時間を決める:40字程度を3問です。下書きと清書(せいしょ=きれいに書き直すこと)もふくめて考えます。
- 多肢選択式3問の時間を決める:空欄は1問に4つ、合わせて12個です。
- 残りを5肢択一式54問で割る:これが1問に使える時間です。
計算の例を一つ挙げます。これは考え方を示すための当サイトの例で、正しい配分というわけではありません。会社員のゆうとさんが、見直し15分、記述式30分、多肢選択式20分と決めたとします。残りは180−15−30−20=115分です。115分を54問で割ると、1問あたり約2.1分になります。
この「1問あたり約2.1分」で足りるかどうかは、やってみないと分かりません。公開されている過去問を、3時間通しで解いて確かめます。足りなければ、どこを削るかを決めます。記述式や見直しの時間を削るのか、5肢択一式で飛ばす基準を厳しくするのか、です。もう一つ、見落としやすいのが足切り(ある科目の点が足りないと、合計点に関係なく不合格になるしくみ)です。基礎知識は、令和7年度の基準で24点(14問中6問)に届かないと不合格です。基礎知識に時間が残らない配分は避けます(合格点と足切りの記事)。
解く順番はどう選ぶか(4つの型)
問題冊子の並びは、年度によって変わるかもしれません。当サイトが公開されている令和3年度の問題冊子を確かめたところ、並びは次のとおりでした。問題41〜43が多肢選択式、44〜46が記述式です。47〜60は、今の基礎知識にあたる分野の5肢択一式でした(当サイトが数えたもので、公式の内訳ではありません)。この並びを前提に、よく考えられる型を比べます。
| 型 | よい点 | 注意点 |
|---|---|---|
| 問題1から順に | 迷わない。マークずれが起きにくい | 前半で詰まると後半の時間が減る |
| 得意科目から(例:行政法) | 点を先に固め、気持ちが落ち着く | 冊子を行き来するのでマーク欄の確認がいる |
| 記述式を先に | 頭が疲れないうちに40字を書ける | 時間をかけすぎると択一が押す |
| 基礎知識を先に | 足切りの不安を先に消せる | 読む量の多い問題で時間を取られやすい |
問題1から順に解く型は、よけいな判断がいらないのが強みです。その代わり、前半の1問に長くこだわると困ります。後ろにある多肢選択式・記述式・基礎知識の時間が減るからです。1問にかける時間の上限を決めておくとよいでしょう。
得意科目から解く型は、最初に「取れる問題」を拾って落ち着くための順番です。冊子のあちこちを解くので、手間が一つ増えます。科目を移るたびに、問題番号とマーク欄の番号がずれていないか確かめることです。
記述式を先に解く型は、集中力が残っているうちに40字を組み立てたい人に向いています。ただ、記述式の採点基準は公表されていません。1字1句にこだわっても、点がどれだけ伸びるかは読めません。上の例のように時間の上限(たとえば合計30分)を決めます。時間が来たら次へ進む、というルールとセットで使います。書き方そのものは記述式の書き方の記事で扱っています。
基礎知識を先に解く型は、足切りが心配な人の選び方です。6問は取れたという手ごたえがあれば、落ち着いて法令等(行政法・民法などの法律の科目)に向かえます。ただ、文章理解のように長い文を読む問題は時間がかかりやすいものです。ここでも上限を決めておきます。
どの型でも、多肢選択式は空欄1つで2点ずつ積み上がります。途中であきらめず、全部埋める価値があります(多肢選択式の解き方)。
時間が足りなくなったときの決めごと
本番でいちばん困るのは、時間が足りないと気づいてから、何を捨てるか考えることです。次のような決めごとを、前もって紙に書いておくと迷いが減ります。
- 1問に使う時間の上限を決める。超えたら印をつけて次へ進む。
- 残り15分(自分で決めた見直し時間)になったら、新しい問題を解くのをやめる。マークの漏れをなくすことに使う。5肢択一式は空欄だと0点ですが、何か選べば当たる見込みは残ります。
- 記述式は採点基準が公表されていないので、部分点がどう付くかは分かりません。ただ、白紙では点が入りません。結論だけでも書いておく。
- 自分が選んだ答えと記述式に書いた文を、問題用紙にも書き写しておく。答案用紙は持ち帰れないので、これが自己採点の材料になります。
試験問題は、試験が終わるまで持ち帰れません。持ち帰るなら、終了後に試験室で受け取ります。FAQには、午後4時15分を過ぎると片づけられて受け取れないことがある、と書かれています。受け取ったあとの採点の進め方は自己採点の記事にまとめています。
前日までに決めておくこと
- 受験票が手元にあるか。試験場名は思っていたとおりか。
- 腕時計(計算・通信機能なし、アラームは切る)と、鉛筆またはシャープペンシル、プラスチック消しゴム。
- 電車やバスでの行き方。11時50分以降、12時20分までに着く時刻。昼食をどこで済ませるか。
- 解く順番の型。記述式・多肢選択式・見直しに使う時間の上限。
- 「時間が足りなくなったときの決めごと」のメモ。試験室では見られないので、前日までに頭に入れておく。
順番と配分は、本番で初めて試すより、前もって調整するほうが安心です。公開されている過去問を3時間通しで一度解いてみてください。
このサイトで次に読むなら、まず自己採点の記事です。試験が終わった直後にやることを、先に知っておけます。記述式の時間を短くしたい人は、記述式の書き方の記事をどうぞ。
参考にした公式の情報(2026年10月確認)
- 行政書士試験研究センター「令和8年度 試験案内」(試験日時、持ち物、試験当日の注意事項、試験場での注意)
- 行政書士試験研究センター「試験当日についてのFAQ」
- 行政書士試験研究センター「試験地・試験場一覧」
- 行政書士試験研究センター「合否判定基準」(令和7年度の配点・出題数)
- 行政書士試験研究センター「過去の試験問題と正解」(令和3年度の問題冊子)
働く人の法律試験ノート