宅建試験の自己採点のしかたと、合格発表(11月25日)までにやること

宅建試験の正式な正解番号が出るのは、合格発表の日(令和8年11月25日(水)午前9時30分)です。不動産適正取引推進機構(以下「機構」)のサイトに、合格者の受験番号・合否判定基準と一緒に載ります。それより前の自己採点は、民間の解答速報を使った「仮の採点」です。

自己採点は、解答速報を2つ以上見比べ、点を「下限〜上限」の幅で出すのが当サイトのすすめるやり方です。合格基準点は年ごとに変わり、直近5年では50問中33点〜37点でした。そのため「◯点なら合格」とは言えません。自分の幅がこの範囲のどこにあるかで、発表までの過ごし方を分けて考えます。

正解と合格点は、いつ・どこで分かるか

令和8年度の試験案内と機構のよくある質問によると、合格発表は次のように行われます。

  • 日時:11月25日(水)午前9時30分から、機構のサイトに掲載。合格発表は「試験日の26日(土日祝日を除く)後の日」と決められています。
  • 載るもの:合格者の受験番号、合否判定基準(何点以上を合格にしたか)、試験問題の正解番号。その年度の試験問題も、合格発表の日から機構のサイトに載ります。
  • 見られる期間:発表のページは、翌年の7月末まで見られます。
  • 合格した人:合格証書が合格発表の日に簡易書留で送られます。その日に届くとは限りません。
  • 不合格だった人:結果の通知は送られません。サイトで自分の受験番号がないことを確かめる形です。
  • 問い合わせ:試験問題の内容や、一人ひとりの合否についての問い合わせには答えないとされています。

合格者の受験番号を公告し、合格証書を交付することは、宅地建物取引業法施行規則11条1項が都道府県知事の仕事として定めています。宅建試験は、機構が全部の都道府県知事から任されて行っています。

自分の得点と、選んだ答えは見られるか

令和8年度の試験から、インターネットで申し込んだ人はマイページで自分の得点などを見られる予定です。試験案内(インターネット申込用)では、期間は令和8年11月26日(木)から令和9年3月31日(水)まで(どちらも予定)とされています。見られるのは、得点、解答内容(各問で自分が選んだ番号の一覧)、合格証書番号(不合格の場合は記載なし)などです。機構のスケジュールのページでは「合格発表日以降(日時未定)」と書かれているので、実際の開始日は機構の案内で確かめてください。

郵送で申し込んだ人と、令和7年度以前に受けた人は対象外です。欠席した人には得点が表示されません。つまり、発表より前に自己採点をするには、自分で残した答えの記録が要ります。

自己採点の前に、手元にそろえるもの

  1. 自分が選んだ答えの記録:試験中に問題冊子へ書いておいた番号です。○△✕の印も付けていれば、あとで役に立ちます(書き方は宅建試験の当日の記事)。問題冊子への書き込みと持ち帰りについては、試験案内に書かれていません。当日の説明に従ってください。
  2. 解答速報を2つ以上:受験指導をしている会社などが出すものです。公式のものではありません。
  3. 紙1枚:問題番号を縦に並べ、「自分の答え」「速報1」「速報2」の欄を作ります。

答えを書き残していない問題があっても、あきらめる必要はありません。覚えている問題だけ数え、覚えていない問題は「不明」として、あとで説明する幅の中に入れます。

解答速報はどう使えばよいか

解答速報は、それぞれの会社が自分たちで問題を解いて出した答えです。機構が認めたものではなく、出す会社によって答えが分かれる問題もありえます。正式な正解は、11月25日に機構が出す正解番号だけです。

そこで当サイトでは、次のように使うことをすすめます。

  • 1つだけで決めない:2つ以上の速報で、答えが一致する問題と分かれる問題を分けます。
  • 分かれた問題は「保留」にする:どちらが正しいかを自分で決めようとしないことです。保留の問題は、点の幅に入れて扱います。
  • 速報の答えが変わることもある:出したあとで答えを直す速報もありえます。採点は1回で終わらせ、毎日見直さないほうが気持ちの負担は小さくなります。

速報といっしょに「合格点の予想」が出ることもあります。予想は予想で、機構が決めた基準ではありません。合格基準点は合格発表の日に、合否判定基準として初めて公表されます。

点数を「下限〜上限」の幅で出す手順

宅建試験の合格基準は「50問中◯点」という全体の点数で示され、分野ごとの基準点はありません。数え方はむずかしくありませんが、1つの点数に決めつけず、幅で出すのがこつです。

  1. 問題を3つに分ける:①速報が一致していて、自分の答えと同じ(正解)。②速報が一致していて、自分の答えと違う(不正解)。③速報が分かれている、または自分の答えが「不明」(保留)。
  2. 下限を出す:①の数だけを数えます。保留が全部外れたときの点です。
  3. 上限を出す:①の数に、③のうち「自分の答えがどれかの速報と同じ」問題の数を足します。保留が全部当たったときの点です。

当サイトの例で計算してみます(数字は説明のための架空のものです)。一般の受験者で、①が33問、②が14問、③が3問だったとします。③のうち2問は、自分の答えがどちらかの速報と同じでした。下限は33点、上限は33+2=35点です。この人の見積もりは「33〜35点」になります。

登録講習修了者(5問免除の人)は、解いた45問で同じように数えます。修了者の合格基準点は「45問中◯点」という形で、一般の受験者とは別に示されます。

見積もった点を、過去の合格基準点と見比べる

機構の「試験実施概況」にある、直近5年の合格基準点は次のとおりです。

年度一般(50問中)修了者(45問中)
令和7年度33点28点
令和6年度37点32点
令和5年度36点31点
令和4年度36点31点
令和3年度(10月)34点29点

令和3年度は10月と12月の2回に分けて行われ、12月の試験の一般の基準点も34点でした。この5年の幅は、一般が33〜37点、修了者が28〜32点です。表の5年では、修了者の基準点はどの年も一般より5点低くなっています。

注意したいのは、この幅は過去の結果であって、今年の基準ではないことです。令和6年度から令和7年度にかけて、基準点は4点動きました。今年の基準点が33〜37点の外になることも、ないとは言えません。表は「自分の幅がどのあたりにあるか」をつかむための物差しとして使います。

点数ごとに、発表までどう過ごすか

試験の10月18日から発表の11月25日までは、およそ5週間あります。自己採点の幅を過去の基準点と見比べて、3つに分けて考えます(一般の受験者の数字。修了者は5点引いて読みかえてください)。

自己採点の幅状況発表までにやること
下限が38点以上過去5年のどの年でも基準を超える登録の流れを調べる
幅が33〜37点にかかる今年の基準しだい2通りの予定を立てる
上限が32点以下過去5年のどの年の基準にも届かない次の受験の準備を始める

余裕がある人(下限が38点以上)

過去5年のどの年の基準でも合格していた点数です。ただ、正式な結果は発表までわかりません。この時期にできるのは、合格後の手続きを調べておくことです。

試験に合格しただけでは、宅建士(宅地建物取引士)として仕事はできません。受験した都道府県の知事の登録を受け、宅建士証の交付を受けて、はじめて宅建士として仕事ができます。登録には、宅建の実務の経験が2年以上あるか、登録実務講習を終えていることなどが必要です。登録実務講習を受けられるのは試験の合格者だけなので、申し込みは発表のあとになります。自分がどちらに当たるかを、いまのうちに確かめておくと手続きが早く進みます。流れと条件は宅建士の登録と宅建士証の記事にまとめています。

ボーダー付近の人(幅が33〜37点にかかる)

いちばん落ち着かない位置です。何度採点し直しても、今年の基準点が分からない以上、結果は変わりません。当サイトがすすめるのは、合格だった場合と、そうでなかった場合の2通りの予定を先に紙に書いておくことです。

  • 合格だった場合:登録に向けて、実務経験の有無と登録実務講習の要否を確かめる。
  • そうでなかった場合:11月25日の週から何を始めるかを決めておく。
  • 発表までの5週間:勉強をすっかり止めるより、どちらの場合にも無駄にならない勉強(たとえば民法)を、週に何回と量を決めて続ける。

保留にした問題について、解説や掲示板を読み比べるのは控えめにします。正解が分かっても、基準点が分からないことは変わらないからです。

届かなかった人(上限が32点以下)

過去5年でいちばん低かった基準点(33点)にも届かない点数です。今年の基準点が過去より低くなる可能性はゼロではないので、発表は確かめます。そのうえで、次の受験に向けた準備は、発表を待たずに始めてかまいません。

機構の試験概要では、宅建試験は毎年1回、10月の第3日曜日に行われます。この決まりどおりなら、来年の試験までおよそ1年です。最初にやるとよいのは、記憶が新しいうちに、自分の答えの記録から「どの分野で何問落としたか」を書き出すことです。インターネットで申し込んだ人は、マイページで選んだ答えの一覧も見られる予定です。働きながら1年をどう組み直すかは試験に落ちたあとの1年の組み直し方で扱っています。

行政書士試験も考えている人は

今年の行政書士試験は11月8日(日)です。あわせて受ける人は、自己採点は試験の日のうちに済ませ、翌日から行政書士試験の準備に戻るのがよいでしょう。宅建の発表を待つ5週間のうち、3週間は行政書士試験の直前期と重なります。

来年以降に行政書士試験を考えている人は、宅建で勉強した民法がそのまま使えます。一方で、行政法のように新しく覚える範囲も大きくなります。宅建の結果がどちらでも、次の1年を組むときの材料になるので、宅建の次に行政書士を受けるならで、使える範囲と増える範囲を確かめておくと判断しやすくなります。

合格発表の日に確かめること

  1. 受験票を手元に出す:試験案内は、受験票を「保管必須」としています。受験番号を見ながら確かめます。
  2. 合格者の受験番号を見る:9時30分から機構のサイトに載ります。
  3. 合否判定基準を見る:今年の基準点が分かります。
  4. 正解番号で採点し直す:保留にしていた問題の答えが決まります。分野ごとの取れ方は、合格・不合格どちらの場合も、次に勉強するときの材料になります。
  5. 合格証書を受け取る:簡易書留で届くので、受け取れるようにしておきます。機構のよくある質問では、合格証書は再発行されず、なくしたときは代わりに合格証明書が出されるとされています。合格証書には、登録の手続きの案内が同封されます。

このサイトで次に読むなら、点数が届いていそうな人は宅建士の登録と宅建士証の記事です。合格証書が届いてから登録までに何をそろえるかが分かります。届かなかった人は、次の1年の組み直し方から読むと、来年の試験までの段取りを決めやすくなります。

参考にした公式の情報(2026年10月確認)